登りBコース,下りAコース
標高差657m 歩行距離10.5km
時間 | 行程 | 所要時間 | 累計時間 |
---|---|---|---|
10時00分 | B登山口発 | ||
10時40分 | 707m尾根着 | 0時間40分 | 0時間40分 |
10時40分 | 707m尾根発 | ||
11時10分 | 842mピーク着 | 0時間30分 | 1時間10分 |
11時10分 | 842mピーク発 | ||
11時30分 | 神居尻山着 | 0時間20分 | 1時間30分 |
時間 | 行程 | 所要時間 | 累計時間 |
---|---|---|---|
12時10分 | 神居尻山発 | ||
12時25分 | Aコース分岐着 | 0時間15分 | 0時間15分 |
12時25分 | Aコース分岐発 | ||
13時40分 | 林道交差箇所着 | 1時間15分 | 1時間30分 |
13時40分 | 林道交差箇所発 | ||
14時20分 | 遊歩道入口着 | 0時間40分 | 2時間10分 |
Bコース登山口の記帳ログハウス
当別から道々63号線に入り,青山ダムを過ぎて少し行くと道民の森の標識があるので右折する。
総合案内所の手前を右折し数百m進むと道が細くなり更に進むと通行止めがあり,その手前が駐車場になっている。
駐車場から100mほど戻るとBコース登山口があり,登山届の記帳ログハウスがある。
整備された登山道
登山道は周りの笹がきちんと刈り払われて良く整備されている。
登り始めて間もなく奇妙な形の木が目に入る。
急な丸太の階段登り
登山道はすぐに急傾斜になり丸太の階段登りを強いられる。
間隔が広く腿の筋肉が疲れる。
このような状況が延々と707m尾根まで標高差400m近く続く。
花の時期が過ぎたヒトリシズカだが,横の表示がないと見落とすかも知れない。
左の写真をクリックすると拡大写真が見られます。
アジサイの仲間で,周りに付いている4枚の花弁は雄しべ雌しべのない飾り花であり,本当の花は中央にたくさんある。
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標高707m尾根
急坂を登り切ると707m尾根である。
標識とベンチがあり休憩にはちょうど良い場所だ。
ベンチには先客がいたので写真には撮っていない。
山頂と842mピーク
707m尾根に出ると正面方向に842mピーク,やや左手に山頂が見えてくる。
見通しの良い尾根上の登山道
尾根に出てすぐは木の間越しの展望であったが,すぐに高い木はなくなり見通しが良くなる。
正面は842mピークで,これまでの急登に比べればはるかに楽である。
右手に青山ダム
尾根上の登山道からは右手に青山ダム湖が見えている。
左手の神居尻山本峰は徐々に大きく近づいてきた。
こちら側に向いている尾根にはあまり樹木が見られず,土が見えている部分もある。
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842mピークの標識
842mピークに到着。
842mピークはBコースとCコースの合流点になっており,向かって右はCコース,左が山頂方向,手前側が登ってきたBコースである。
842mピークのベンチの前に青紫色の小さな花ミヤマウツボグサが咲いていた。
草丈は10cm程度で,842mピークの周辺にだけ見られた。
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842mピークから山頂方向を眺めると,山頂に向かって登山道が明瞭に続いているのが良く分かる。
山頂の右奥には東側へ続く尾根が見えており,一番高いところで標高940m程度ある。
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南斜面に高山植物
842mピークを過ぎるとこれまでの風景とは大きく変わって高山植物の宝庫となる。
登山道脇にもヨツバシオガマが多数咲いており,南側斜面には多様な高山植物が見られる。
ヨツバシオガマといっしょに咲いているクリーム色の花はマメ科の植物イワオウギである。
最後の登り
コルから山頂まで標高差約140mの登り。
途中から急な丸太の階段登りとなり,遮る物は何もなく陽射しが強い場合はたいへんだ。
山頂に到着
11時30分ようやく山頂に到着。
最後の急坂を一気に登ったためけっこうきつかった。
山頂周辺は笹と低い灌木が少しあるだけで360度展望が利く。
東側に尾根が続いており,その先にピンネシリが見えている。
尾根上の道はAコースの登山道で,以前はピンネシリに至る縦走路がさらに続いていたが,途中の登山道崩落により通行止めになっている。
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ピンネシリは樺戸山塊では一番標高が高く1100.4mある。
山頂にはレーダードームがあり,神居尻山からも良く見える。
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北側の展望
北側は天気が良ければ増毛山地の山々が見えるはずだが,今日はあいにくの靄で霞んで良く見えない。
Bコースの尾根と842mピーク
西側に目を向けると登ってきたBコースの尾根と842mピークが眼前に見える。
842mピークの南側尾根にはCコースがある。
遠方には青山ダムの水面が見えている。
山頂から避難小屋に向かう途中でマルバシモツケが登山道脇に多数咲いていた。
神居尻山は標高こそ900m程度だが,高山植物の種類は豊富である。
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避難小屋
山頂からAコースを200mほど下ったところに避難小屋がある。
尾根の真上にあり,登山道を分断している感じだ。
避難小屋の内部
避難小屋の中は暗くてよく見えないが,フラッシュ撮影すると意外にきれいな部屋である。
梯子がありロフトのようになっているようだ。
避難小屋を巻いて裏側に出ると,ヨツバシオガマが群落を作っていた。
神居尻山のヨツバシオガマは全般に背丈が大きい。
雑草の中で負けずに力強く咲いている感じである。
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エゾカンゾウ
登山道の周りや南側斜面にはエゾカンゾウが多数咲いているが,少し枯れたものが多く既にシーズンを過ぎた感がある。
森林限界の看板
神居尻山は標高の割には高山の雰囲気があり,標高900m足らずの地点でもほとんど樹木はなく森林限界を超えている。
この看板の裏にはハイマツがあり1000m以下の山とは思えない植生である。
なお看板の記載によると,樹高5m以上の木がないところを森林限界ということにしているようだ。
山頂からAコース分岐までの尾根道にはゴゼンタチバナが多い。
ゴゼンタチバナは生育地によって花の大きさや中心部の色の濃さが大きく異なるようだ。
ここのゴゼンタチバナは中心部の花の色が濃いように思われる。
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分岐標識
神居尻山の山頂から尾根を600mほど進むと分岐標識がある。
進行方向にそのまま進むとピンネシリへの縦走路で,左に折れるとAコースの登山道である。
ピンネシリへの縦走路は,途中崩落で通行止めになっている関係で歩く人が少ないせいか,あるいは整備していないためか,植物が覆っていて道が良く見えない。
歩いてみると足元に登山道があることは何とかわかる。
分岐から神居尻山を振り返ると,842mピーク側から見た雰囲気とは大いに異なっていて,山頂部が台形状に広がっていることがわかる。
また,避難小屋もやや窪んだちょうど良い場所に建てられていることがわかる。
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Aコース下山路
神居尻山を左に見ながら分岐からAコースの尾根を下る。
単調な下りではなく,いくつもの小さなピークを越えるアップダウンの多いコースである。
はじめはまばらなダケカンバの林の峰を歩く。
比較的見晴らしは良い。
分岐からAコースを下ってすぐにエゾシオガマを見つけた。
ヨツバシオガマと同じ仲間で,クリーム色の花が巴状に咲く。
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ヒグマの掘り返し
入山前に道民の森管理事務所で,昨日Aコースの分岐下辺りでヒグマの目撃情報があったと聞いていたが,まさしくその場所にヒグマの掘り返しがあった。
ちょっと気にはなったが,まだ陽が高いので多分ヒグマも活動していないだろう。
シロバナニガナは頂上付近からこの辺りの尾根まであちこちで咲いている。
ニガナの一種で花枝が途中から分かれている。
黄色のタカネニガナと形はよく似ている。
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ヨツバヒヨドリは707m尾根に出た辺りから日当たりの良いところでよく見られた。
キク科の花で葉が4枚輪生するのでこの名がついたようだが3枚や5枚のものもある。
花の色は白いものと赤みがかったものがあり,赤い花は葉も少し濃い色をしている。
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分岐方向を振り返る
分岐から尾根上に明確に登山道が続いているのが見える。
この辺りの尾根はかなり見通しが良い。
ピンネシリ
分岐がある頂上尾根の左側にはピンネシリが見えている。
樹の間越しの神居尻山山頂
樹の間越しに神居尻山の山頂と尾根の左下に避難小屋が見えている。
これはヤナギタンポポ。
ニガナに似た花でどこにでも咲いていそうな感じがする。
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這いオトギリと書くようだが,這っているものは見たことがない。
かたまって咲いていることが多い。
咲いていた場所は登山道Aコースの標高850mほどの小高い峰。
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アマニュウはセリ科シシウドの仲間である。
草丈は人の背を越える。
熊が好んで食べるようだ。
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対生する葉の形はハイオトギリに似ているが,花と言うよりは実のように見える。
ハイオトギリのつぼみだろうか?
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タニウツギは登りでも707m尾根あたりから見られたが,枯れ始めているものが多かった。
ここは標高800mほどの北東斜面でやや日当たりが悪いことからまだ新鮮な花が見られたのかもしれない。
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この花は林内の登山道では良く見かける。
葉に光沢があり,小さな白い花が総状についている。
花弁が反り返っていて雄しべがとび出しているように見える。
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ハクサンチドリが登山道上に咲いていた。
高山植物のイメージが強いが,標高800mにも満たない薄暗い林内という環境でも咲いていることがわかった。
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熊の糞
掘り返しのあった地点から1kmくらいの間に,登山道に何箇所も熊の糞があった。
黒っぽい色で表面は少し乾燥しかけていたので数日は経っているものだろう。
ヤマブキショウマはバラ科の多年草で低地でも普通に見られる植物だが黒岳などの高山帯にもある。
雌雄異株で写真は雌株のようだ。
春先の若芽は山菜として食べられる。
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丸太の階段
Bコースもそうだったが,Aコースにも長い丸太の階段があった。
急な坂にはロープも設置されている。
遊歩道と接する(登り方向で撮影)
標高530m,Aコース入口から約2.4kmの地点で遊歩道と接する。
右の登山道で山頂に向かう。
遊歩道と登山道は少しの間並走しているようだ。
このあと下山ではすぐに左の登山道に進むのだが,山を歩きなれていない人には少しわかりずらいかもしれない。
右の遊歩道は徐々に標高を下げていくが,登山道の方は南西向きの尾根に入りアップダウンを繰り返す。
この尾根からは天気が良ければ北西側に暑寒別岳など増毛の山々が見えるはずだが,やや靄がかかっていて黄金山がかすかに見える程度だ。
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標高420m地点で登山道が分岐しており,左の急坂が登山道らしく見えたのでそちらに左折したが,正規の登山道はそのまま進むのが正しかったことがあとで分かった。
看板の表示を良く見ればわかったのだろう。
こちらは遊歩道のようで,その途中で帰化植物のマーガレットが咲いていた。
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Aコース登山口と思いきや彫刻の森遊歩道の入口
ようやくAコースの登山口に到着と思いきや「彫刻の森」遊歩道の入口でした。
入山時は間違いようがないが,下山時は途中の標識だけでは分かりずらい感じがする。
Aコースの登山口は「彫刻の森」遊歩道の入口より約100m下にあった。
Bコース登山口近くの駐車場
「彫刻の森」遊歩道の入口から1kmほど車道を歩いて駐車場に戻る。
駐車場スペースは十分にある。
駐車場横のトイレ
駐車場の横にはトイレもある。
簡易水洗だが水流不足に備えて2リットルのペットボトルに水が入れてある。