5合目ゲート→7合目ヒュッテ→樽前山→風不死岳

7合目駐車場満杯のため5合目から2.5kmほど林道歩き

標高差667m 歩行距離17.1km

2013年6月1日 天候 快晴

登り
時間 行程 所要時間 累計時間
9時40分 5合目ゲート発
10時15分 7合目ヒュッテ着 0時間35分 0時間35分
10時15分 7合目ヒュッテ発
11時05分 樽前山着 0時間50分 1時間25分
11時10分 樽前山発
11時45分 932mピーク着 0時間35分 2時間00分
11時50分 932mピーク発
13時15分 風不死岳着 1時間25分 3時間25分
下り
時間 行程 所要時間 累計時間
13時50分 風不死岳発
15時45分 7合目ヒュッテ着 1時間55分 1時間55分
15時50分 7合目ヒュッテ発
16時00分 5合目ゲート着 0時間10分 2時間05分
   
       
   
       

林道を行く

林道を行く

  

5合目のゲートから入ろうとしたところでストップをかけられた。

7合目の駐車場が満杯のため空くまで入れないとのこと。

やむなく林道を2.5kmほど歩くこととした。

ムラサキヤシオツツジ

ムラサキヤシオツツジ

  

林道脇にはところどころでムラサキヤシオツツジが見られた。

5月中旬頃から葉が出ないうちに赤紫色の花が咲く。

  

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ムラサキヤシオツツジのつぼみ

ムラサキヤシオツツジのつぼみ

  

ムラサキヤシオツツジのつぼみは濃い紫色で、中には深紅に近いものもあった。

  

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オオカメノキ

オオカメノキ

  

林道の周辺にはオオカメノキも多数見られた。

花のまわりにある白い花弁は飾花で雄しべや雌しべは無い。

  

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コブシ

コブシ

  

少数だがコブシも見られた。

コブシは春先に葉が開く前に枝先にクリーム色の花をつける。

開花する前はふんわりと丸みのある形をしている。

  

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7合目ヒュッテく

7合目ヒュッテ

  

30分余りで7合目ヒュッテに到着。

駐車場からあふれた車がヒュッテの少し下まで続いていた。

登山口

登山口

  

駐車場の奥が登山口になっている。

入口に記帳箱がある。

風不死岳と932mピーク

風不死岳と932mピーク

  

登り始めるとすぐに右手に風不死岳が見えてくる。

その左は932mピークで登山道が付いている。

広いテラス状の登山道

広いテラス状の登山道

  

少し登ると登山道が広いテラス状となり見晴らしが良い。

ところどころに木製の腰掛けがある。

コメバツガザクラ

コメバツガザクラ

  

標高800m付近からコメバツガザクラが見られた。

コメバツガザクラは高山の岩場や礫地に生える。

地表面を這うように生育する。

コケモモにも似ているが、こちらの花冠は先が壺状にすぼまっている。

  

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ミヤマハンノキ

ミヤマハンノキ

  

樽前山の登山道周辺にはミヤマハンノキが多い。

落葉低木だがかなり背丈の高いものもある。

雌雄同株で枝の先から尾状に垂れ下がっているのが雄花序で、雌花序は葉の横から立ち上がっている。

  

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階段状の登山道

階段状の登山道

  

しばらくは木段の階段状の登山道が続く。

かなり以前に設置されたもので少し傷んできている。

振り返ると支笏湖

振り返ると支笏湖

  

振り返ると登山道の向こうに支笏湖の青い湖面が見えている。

外輪山への最後の登り

外輪山への最後の登り

  

登山道から木段が無くなり外輪山への最後の登りになる。

例年このあたりは6月初めころまで残雪が見られるが、今年は完全に無くなっている。

外輪山に到着

外輪山に到着

  

1時間あまりで外輪山に到着した。

正面には巨大な溶岩ドームがあり、その左には西山が見えている。

火口原には歩いた跡が見えており、以前は溶岩ドームまで行くことができたが、現在は有毒な火山性ガスが発生しているため立ち入り禁止になっている。

西山

西山

  

西山は山頂から南西方向に道のりで約2kmの外輪山から少し外れた位置にあり、標高は993.9mある。

途中の標高921mピークに樽前神社奥の院がある。

西山の背後に、右側に徳舜瞥山とホロホロ山の双耳峰、左にオロフレ山が見えている。

なお、徳舜瞥山の姿はホロホロ山に隠れていてほとんど見えない。

  

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山頂への登り

山頂への登り

  

分岐から山頂までは、距離で約300m、標高差60m程度であり、数分で到着する。

登山道の左側斜面にはまだ雪渓が残っている。

羊蹄山

羊蹄山

  

溶岩ドームの右側に薄っすらと羊蹄山が見えている。

まだ山裾のほうまで残雪があるようだ。

昨年同時期の羊蹄山に比べかなり多い。

山頂に到着

山頂に到着

  

樽前山の山頂に到着した。

樽前山の最高点は溶岩ドームの1041mだが、登ることができないため外輪山の最高点である東山(標高1022m)を山頂としているようだ。

山頂標識の左手前の岩に囲まれて一等三角点がある。

溶岩ドーム

溶岩ドーム

  

眼前の溶岩ドームは以前は上まで登れたようだが、現在は崩壊が激しく有毒ガスも出ているため、火口原そのものも立ち入り禁止になっている。

  

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風不死岳

風不死岳

  

樽前山から見た風不死岳はとらえどころのない形をしている。

頂上部はふたこぶになっていて右側が山頂である。

その右奥には恵庭岳が見えている。

  

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溶岩ドームに接近

溶岩ドームに接近

  

山頂から北回りのルートでは標高950mくらいまで下りた地点で一番溶岩ドームに近づく。

中央部に大きな火口が見える。

  

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932m峰へ続く登山道

932m峰へ続く登山道

  

外輪山の最北端から風不死岳方面に向かう登山道が出ており、その先が932m峰へ続いているのが明瞭に見えている。

標高850mあたりに風不死岳への分岐点があるが、多くの人が932m峰に寄っているようだ。

ミネヤナギ(ミヤマヤナギ)

ミネヤナギ(ミヤマヤナギ)

  

樽前山の周辺にはミネヤナギが多い。

特に火山灰地に多いようだ。

地面を這うような小さなものから、樹高2〜3mほどのものまで大きさは多様である。

雄花と雌花で若干見た目が違う。

これは雄花で穂状に花をつける。

  

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樽前山

樽前山

  

932m峰に到着した。

樹木の少ない樽前山だけを見るにはちょうど良い展望台だ。

15mmレンズ(35mmフルサイズでは24mm)で樽前山の外輪山全体がちょうど収まる。

  

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932m峰の山頂部

932m峰の山頂部

  

932m峰の山頂部は風不死岳側に向かって細長くなっている。

その先は風不死岳へと続いているようだが登山道のどこに出るのかはっきりしない。

風不死岳への分岐

風不死岳への分岐

  

来た道を引き返して風不死岳への分岐まで戻る。

右側へ行くと932m峰の東側をトラバースして風不死岳へと至る。

ダケカンバの林を進む

ダケカンバの林を進む

  

932m峰の東側斜面のトラバースはダケカンバの林の中を進む。

道ははっきりしている。

ハナゴケ

ハナゴケ

  

林の開けた場所にはところどころにハナゴケが見られた。

ハナゴケは苔の仲間ではなく地衣植物である。

地衣植物は菌類と藻類の共生体でこの近辺ではよく見かける。

  

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風不死岳登山口の看板

風不死岳登山口の看板

  

なだらかな下り斜面を進み平坦地に出ると、その先の木に風不死岳登山口の看板が付いている。

ここからまた登りになる。

ダケカンバの明るい林

ダケカンバの明るい林

  

登り始めは明るいダケカンバの林である。

登山道には細かい白い砂がある。

まわりには倒木が多い。

鎖場

鎖場

  

まもなく急な登りとなり鎖場が現れる。

直角に近い岩場が数m続きかなり険しいが、鎖に手がかかれば意外と容易に登れる。

小さな子供も登っていた。

岩場が続く

岩場が続く

  

鎖場を過ぎてまもなくまた急な岩場がある。

こちらには鎖はないが特に難しくはない。

標高963mの大岩

標高963mの大岩

  

岩場を登りきると標高963mの大岩の前に出る。

笹原の緩斜面

笹原の緩斜面

  

急坂を登り切り、そろそろ頂上かと思うと、笹原の緩斜面に出る。

シラネアオイ

シラネアオイ

  

笹原の緩斜面を過ぎて、またやや急な登りに入ると高山植物が増えてくる。

まずシラネアオイが目についた。

  

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サンカヨウ

サンカヨウ

  

サンカヨウは山地のやや湿ったところに多いが、ここの地面は少し乾燥している。

まわりに残雪が見られることから、ここにも少し前まで雪があって湿地状になっていたのだろう。

  

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眼前に岩礫のピーク

眼前に岩礫のピーク

  

行く先に岩礫に覆われたピークが見えてくる。

これはもう完全に頂上のように見えるがニセモノである。

支笏湖の展望

支笏湖の展望

  

岩礫の上に出ると西側の展望が利き支笏湖の一部が見えてくる。

登山道はまだやや登りになっており先に続いている。

ミヤマエンレイソウ

ミヤマエンレイソウ

  

ニセピークの頂上付近にはミヤマエンレイソウが多く見られた。

ミヤマエンレイソウはエンレイソウに比べて葉が少し波打っているように見え、白い花も大きい。

  

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本物の山頂

本物の山頂

  

ようやっと本物の山頂が見えてきた。

いったん15mほど下ってから25mくらい登ると本当の頂上だ。

風不死岳山頂

風不死岳山頂

  

いくつものピークに騙された末にようやっと風不死岳の山頂に到着した。

ここは樽前山と恵庭岳の直線上に位置しており、支笏湖や周辺の山々はもとより日高の山も見える。

樽前山

樽前山

  

樽前山はやはり風不死岳から見るのが角度的にも距離的にも一番良いように思う。

風不死岳の山頂部はいくつものピークがあり複雑な形をしている。

樽前のすぐ手前に見えるピークは932m峰である。

  

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恵庭岳

恵庭岳

  

支笏湖のちょうど対岸に恵庭岳が見える。

恵庭岳もここから見る姿がいちばん良い。

  

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恵庭岳をさらにアップに

恵庭岳をさらにアップに

  

恵庭岳をさらにアップにした。

左側奥の雪渓に覆われた山は漁岳で、右奥に黒く見えているのは札幌岳の山頂部だ。

  

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紋別岳

紋別岳

  

支笏湖温泉街の左上には紋別岳(標高865.8m)が見えている。

温泉街から頂上まで道がついており、山頂には無線中継所がある。

  

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支笏湖の左半分

支笏湖の左半分

  

風不死岳の山頂から15mmレンズでは支笏湖の全景は広すぎて撮影できない。

恵庭岳から美笛キャンプ場を経て半円形に湖岸線が見える。

支笏湖の右半分

支笏湖の右半分

  

右側にはモーラップキャンプ場から支笏湖温泉街に至る湖岸線や紋別岳が見えている。

海側から雲海が張り出してきた

海側から雲海が張り出してきた

  

だんだん海側から雲海が張り出してきた。

もうすぐ支笏湖の湖面に届きそうな位置まで来ている。

樽前山の裾にも近づいてきており、そろそろ下山したほうが良さそうだ。

タチツボスミレ?

タチツボスミレ

  

タチツボスミレだと思うが色が濃い赤紫なのでニオイタチツボスミレあるいはミヤマスミレかもしれない。

丈は大きくても10cm程度か。

山頂周辺にはところどころで咲いていた。

  

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エンレイソウ

エンレイソウ

  

山頂付近にはミヤマエンレイソウに混じってエンレイソウも見られた。

エンレイソウはあずき色の花が多いが緑色のものもある。

果実は緑色が多いようだ。

  

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タカネザクラ

タカネザクラ

  

ニセピークの頂上にはタカネザクラも見られた。

茶褐色の葉が開いており、花はまばらに付いている。

  

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フッキソウ

フッキソウ

  

ニセピークから少し下りた窪地にはシラネアオイとフッキソウが多い。

フッキソウは葉が肉厚で光沢がある。

  

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登山口付近の平坦地

登山口付近の平坦地

  

登山口付近の平坦地まで下りてきた。

風不死岳がなだらかに見える。

山頂の上空でヘリが旋回している。

ヘリが山腹をなめるように飛行

ヘリが山腹をなめるように飛行

  

ヘリが山頂から山腹に向かい何かを捜すように移動している。

滑落など遭難でも発生したのだろうか?

尾根上の登山道を下る

尾根上の登山道を下る

  

分岐を左折して尾根上の登山道を下る。

火山灰と砂礫の上にはっきりと登山道が見える。

山裾の向こうに支笏湖

山裾の向こうに支笏湖

  

尾根上のなだらかな坂からは、風不死岳の山裾の向こうに支笏湖が見えている。

樽前山が少し見上げる位置に

樽前山が少し見上げる位置に

  

徐々に標高が下がってきており、樽前山も少しずつ見上げるようになってきた。

溶岩ドームはまだ見えている。

イソツツジのつぼみ

イソツツジのつぼみ

  

このあたり一帯にはイソツツジが多い。

まだつぼみだが大量にある。

ほとんどは枝先に1個のつぼみだが、これは5個もついている。

  

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ミネヤナギ(雌花)

ミネヤナギ(雌花)

  

こちらは花期が終わりかけたミネヤナギの雌花である。

子房が膨らみかけているのがわかる。

先ほどの雄花は今が盛りという感じだ。

左横に見えるのはイワヒゲの枝で鱗状に葉がついている。

  

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救助活動中の防災ヘリ

救助活動中の防災ヘリ

  

先ほど風不死岳山頂付近を旋回していた防災ヘリで救助活動中だ。

テキパキとした対応で格好が良かった。

限られた情報の中でのお勤め御苦労さまです。

  

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7合目登山道入口

7合目登山道入口

  

7合目登山道入口に戻ってきた。

こちらの登山口はヒュッテの向かい側にあり少し分かりにくい。

風不死岳に直接向かう場合はこの登山口から入る。

風不死岳と樽前山

風不死岳と樽前山

  

下山後に支笏湖の対岸側から撮影。

海側から湧きあがってきた雲が樽前山の山頂部まで覆ってきているのが見える。

  

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